第1章 現在のわたしのかゆみ克服方法

 あまりに簡単な方法ゆえに、皆さんに馬鹿にされる前に、発表しておきます。わたしのかゆみ克服法は、一本の「スティック」です。「なにそれ?」と思ったでしょう!実は、歯ブラシの先のブラシ部分が折れた「柄の部分」なのです。簡単でしょう!折れた断面が、四角い形になっています。なぜか、これが非常に効果があったのです。

 このスティックで掻いてみると、まず、「かゆみにダイレクト!」というのが、おそらく一番最初の感想でしょう。そう、ダイレクトなんです。かゆみに直撃するのです。この「かゆみを素早く満足させる」ことは非常に大切です。これまで、爪で直接皮膚を掻いていた人は、「掻いても掻いてもとまらない」というかゆみの無限地獄に苦しんでいませんでしたか。そして、皮膚がやぶけ、血液のおそらく鉄分のにおいがしてきた頃に、後悔の念と絶望感におそわれていたことでしょう。少々グロテスクでしたね。話を「スティック」に戻します。わたしが、このスティックで掻いた場合、爪で掻くよりも格段に皮膚へのダメージが少なかったんです。私自身、非常に驚きました。「なぜ?同じく掻いているのに?」と。確かに、全くダメージが無いわけではありません。あくまで掻くのですから。最初はかさぶたやそれまでの掻き傷を直撃し、血が出たこともあります。それでも、やはり皮膚が裂けづらいのです。当然皮膚が裂けないと、血液のにおいを嗅ぐこともなく、以前のような後悔の念と絶望感はおそってきませんでした。

 なぜ、だろう?私は、掻きながら考えました。爪で掻くと、あっさりと皮膚が裂けるのに?爪で掻く場合、たとえると、地面をスコップで掘るような状態になっていると考えられます。一方、スティックの角で掻く場合、地面をつるはしでかぐるような状態だと考えられます。どちらも地面に溝ができるでしょう。しかし、スコップでは広範囲にわたり地面がえぐれるのに対して、細い溝で済む。細い溝であれば、治りも早い。また、掻くときも皮膚と接する面積が少ないのでかゆところだけを掻くことができる。どうも、かゆい部分というのは、かゆくない部分に比べ皮膚が破れやすいのでないかと思います。かゆい部分はおそらくですが、小さな水疱ができていて、爪で掻くと簡単に皮膚全体が破れる。それに対し、スティックで「線」で掻くと破れにくいのではないかと思います。また、この歯ブラシが折れた「スティック」がプラスティック製のために、滑りがいい点も皮膚へのダメージを減らしてくれていると感じました。当然、清潔面でも格段の違いがあるでしょう。

 この本の主題の「かゆみを楽しむ」という観点からみて、爪で掻くこととスティックで掻くことの快感度を比べてみると、爪で掻くことは一瞬の快感度では上をいくでしょう。なにしろ、「面」で掻くのですから。それも、10本も指はあります。しかし、スティックは、確実に、そして、安全に、かゆみを満足させてくれます。総合的に考えて、「スティックでかゆみを楽しもうかな」ということにきっとなるでしょう。そもそも、「総合的に」なんて冷静に考えられる心の余裕を「スティック」は与えてくれます。この「スティック」があれば、かゆみを上手に克服できるという安心感は、日々アトピー等で苦しんでいる人にとって何物にも代え難いと正直おもいます。歯ブラシが折れただけのスティックを「そこまで言う」のも若干変ですが。

 現在、この方法を取り入れてから、実は2ヶ月程しか経っていませんが、わたしの家族は非常に皮膚の改善に非常に驚いています。かゆみ自体が、無くなってる訳ではありませんが、かゆみに安心感を抱いています。楽しんで掻く余裕があります。正直、かゆみ自体が無くなってほしくないと心の奥底で思っているかもしれません。

 なお、折れたたてのスティックで、まだ、皮膚の完治していない状態の部分を掻くときは、最初は少しづつ掻いてくださいね。

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